吉田教授からのご挨拶:詳細

吉田隆

機能性エネルギー材料という講座名には、これまで、そしてこれから生まれてくる様々な電気・エネルギー機器にむけて、既存の材料を超えた高機能な(さまざまな分野に適応できる性質を持っている)材料を創造する研究・開発をすること、そのような技術者・研究者の人材育成をすることをしていきたいという気持ちが入っています。10年近くの間に、多くの超伝導材料・熱電変換材料などの研究開発を行い、多くの知見を得ることができました。

最近は、世の中も大きく変動してきて、CO2の排出量の倍増による地球の気候変動がさらに大きな社会的な問題となっています。省エネルギー・再生可能エネルギーのためには、オール電動化・スマート電気エネルギー社会の実現がより期待されています。我々は次世代の電力機器応用に向け、「機能性エネルギー材料」の技術革新と学理探求を目指して、日々研究開発を学生の皆様と一緒に一歩一歩構築しています。

先輩たちが築いてきてきた多くの知見をもとに、我々は今の最先端の研究を行っています。そして、私たちが今やっている研究開発の結果も、将来には過去の知見となるでしょう。しかし、これらを一緒に築いてきた(共同研究している)仲間や学生さんの「技術開発力(難しい研究課題を解決する力)」は不滅のもので、これらが次世代の「機能性エネルギー材料」を進めていくときの礎になると(期待して)信じています。(今、仲間・卒業生が産官学の分野で、新しい芽が咲きつつあります。)

そんな気持ちで、今日もなにか新しいこと(面白いこと)がないか?考えています。

名古屋大学大学院工学研究科電気工学専攻
教授 吉田 隆

学部生の皆様に向けて

皆さんは、今の社会をどう見ていますか?これからはどうなっていくと思いますか?毎日忙しくて、そんなことは考えたことはないという人が多いのではないでしょうか。

ちょっと、ニュースや新聞を見てみると、まずはCO2の排出量の倍増による地球の気候変動が大きな社会的な問題となっています。ハイブリッド車や電気自動車なども、いよいよ販売されています。すこし堅い言葉で言うと「省エネルギー・再生可能エネルギーのためには、オール電動化・スマート電気エネルギー社会の実現が期待されています。」

私たちが研究している「超伝導」は、夢のようなことを叶えてくれる魔法の石(材料)です。(と、20歳の時に「超伝導」を教わった講義で感じました。)

その「超伝導」という魔法の石を私たちの力で、今からくる「オール電動化・スマート電気エネルギー社会」のなかで「誰でも・どこでも・いつでも」使えるものにするため、先輩たちが築いた技術を礎に、これからの新しいだれもやっていない技術を作っていこうと思っています。

吉田研パンフレット