PPMSの外観。右側黒い円筒が超伝導マグネット、
左側灰色のラックに電源や計測機器類が収納されている。
ラックの奥には制御用のPCがある。
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この装置では、試料の電気抵抗率-温度依存性、磁場に対する臨界電流密度や
ゼーベック係数など様々な電気的磁気的特性を測定することが可能である。 基本的に四端子法を用いて各種特性が測定されている。例えば、 超伝導体試料の場合、2つの電流端子の間に2つの電圧端子を一列に配置して、 温度、磁場や電流値などに対する発生電圧を読み取っている。 ゼーベック係数は、上記の電流端子に電流の代わりに熱を流すことで試料に温度差を与え、 その際に電圧端子間に生じる熱起電力を測定することで求めている。 また、ホール効果測定では、電流端子間を結んだ線分と電圧端子間を結んだ線分が 直交するように電極を配置することでホール電圧を測定している。 この装置によって、電気抵抗率、ゼーベック係数、ホール係数などの温度依存性、 磁場依存性、電流値依存性など、ほとんどすべての電気的磁気的特性を測定する ことが可能である。 さらに、試料の回転 (ローテーターオプション使用)によって 磁場印加角度を変化させることも可能であるため、 磁場に対して異方的な物質の各種物性をも評価することができる。 スペック ・温度範囲: 1.9~400 K ・磁場範囲: 0~±9 T ・電流値: 10 μA~2 A (ローテーター使用時は最大 0.5 A) ・電圧感度: 1 nV@1 kHz (ACトランスポートモード) 20 nV (DC抵抗測定モード) ・周波数範囲: 1~1,000 Hz (ACトランスポートモード) ・角度範囲: -10~370o ・磁場分解能: 0.02 mT (≤ 1 T)、0.2 mT (≤ 9 T) ・磁化率測定最小値: 10-5 emu ・試料スペース: 25 mm径 ・オプション: ACトランスポート、サーマルトランスポート、磁化率 |